新田次郎の本
今、新田次郎の山岳本にはまっています、最近読んだ本では“槍ヶ岳開山”名前の通り先端が尖がっていて現在でも一般道に梯子、鎖が設置されやっと登ることが出来る山で、どこの山から見てもこの山だと認められる程、特徴があり有名な山ですが、この山にいつの頃から登るようになったのか調べているうちに、播隆という坊さんの名前に行き着きこの本を読みました。
越中の豪商の番頭をやっている主人公が当時の大事件“打ちこわし”に巻き込まれ、最愛の妻を自分の手にかけ失ったことから、逃亡の末出家し浄土宗の坊さんになり、この話は、始まります。
やはりふるさとを思うこころと妻を手にかけたことの自責の念にて 岐阜、越中の国境を修行の地としていたことから、笠ヶ岳の宗教的再開山をし、槍ヶ岳の存在を知り、苦難の末、宗教的開山を果たした結末です。
この物語の中で、特に興味をひいたのがブロッケン現象と播隆と一緒に槍ヶ岳を目指した人の名前です。
ブロッケン現象は、まるで大日如来が降臨したかの様に描かれ、大日如来を呼ぶことが出来る坊さんとして主人公は、尊敬の念を得ることが出来たようにかかれていますが、案外、仏教の始まりはこんなもんだったのかもしれません、曼荼羅の絵と似ているように思われます。
もう一つは、一緒に山に登った猟師の名前ですが、上高地あたりの山小屋の主人や名ガイドと言われた人と同じ苗字です、そうなんです、末裔がやはりこの地の繁栄に関わっているのです。
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